村人を飢えから救うため江戸へ直訴した名主木本藤五郎。その子長松は、さわがずふるえずハリツケ柱の上で眉毛をカタッと下げてベロを出し、こわがる三つの妹に笑ってみせた。泣きながら笑い、笑いながら泣いていた村人が供養につくった「ベロ出しチョンマ」の人形…。
 もはや古典になった創作民話のロングセラー。
 小さな人たちに、若ものたちに、そして父母にささげる感動の童話集。小学館文学賞受賞。