戦争の終結とその後の混乱の時代を背景に、戦争という名の暴力に翻弄される非力な存在---子どもたち---ヘの切々たる心情をこめて描く佳作「黒い蝶」「朝鮮の子」「草原」など、19編を収録。ひたむきに生きる少年や少女に託された松谷みよ子の平和への切実な祈りが、激しくそしてみずみずしく語られる。