フランダースの貧しい少年ネロは、村人たちから迫害を受けながらもル一ベンスの絵に憧れ、老大パトラシ工を友として一心に絵を描きつづける。しかし、クリスマスの朝アントワープの大伽藍に見いだされたものは、この不幸な天才少年と愛大との相いだいた亡骸だった。虐げられた者への同情を率直素朴な表現でつづった少年文学の傑作。他に「ニュールンベルクのストーブ」を併録。