デ力ルトの国にぶさわしく,フランス民話の特色は不思議をきりりと単純化あるいは合理化し,もっぱら人間的動機によって筋をはこぶことにある。各種の民話集を渉猟してそういう民話の秀作50篇を選訳し,各篇に民話学的注をほどこした。巻末に現代フランスの代表的な口承文芸研究者ポール・ドラリュのフランス民話論を収録。