「どこから来たのか、誰にも言えなかったに違いない」モンドは、「両膝を抱えて砂浜に腰をおろし、陽がのほるのを眺める」のが好きだった。コートダジュールのさざ波もまばゆい南仏二ースの海辺、そして憧れの異国はひなぴた町にこだまする子供たちの遊ぴ声が今にも聞こえてくるようだ。ありふれた子供たちの風景から、神話的な雰囲気すら醸し出す素敵な物語が八話。珠玉の短篇集がついに文庫化!