オッチは小学校五年のごく普通の男の子だった。
メジロ捕りに山へ登つたある日、その彼に信しられないことが起った。細い枝から足を踏みはずした瞬間、体が宙に浮いたのだ。自分が空を飛べることを発見し、オッチは歓喜するが、そのことを知ったおばあさんに、人前で絶対に飛んではいけないと、厳しく言いつけられた。
しかしその約束を守ることはできなかった。そしていろいろな事件が起きるのだった−−−。
傑作長編小説、待望の文庫化!